台風シーズンの防災リュック、最後に中身を確認したのはいつですか
9月は台風の接近・上陸が増える時期です。ニュースで進路予報を見るたびに「うちの防災リュック、大丈夫かな」と気になった人も多いのではないでしょうか。実際に開けてみると、電池が液漏れしていたり、非常食の賞味期限が去年で切れていたりすることは珍しくありません。
防災グッズは一度そろえたら終わりではなく、半年から1年に一度は中身を入れ替える前提で管理しておくと安心です。ここでは、台風シーズン前に確認しておきたいポイントを、優先順位の高い順に整理していきます。
まず確認したい「期限があるもの」
飲料水と非常食
備蓄の目安は、1人1日3リットルの水を3日分、あわせて9リットルです。4人家族なら36リットルになる計算になります。非常食も同じく3日分を目安にし、賞味期限が半年を切っているものから順に日常の食事で消費して、新しいものと入れ替えていく「ローリングストック」の考え方だと管理しやすくなります。
電池・モバイルバッテリー
懐中電灯やラジオに入れっぱなしの電池は、数年で液漏れを起こすことがあります。乾電池は使用推奨期限が製造から5〜10年程度のものが多いのですが、リュックの中で高温にさらされ続けると劣化が早まるため、年1回は取り出して状態を見ておきたいところです。モバイルバッテリーも満充電のまま長期間放置すると劣化が進みやすいので、季節の変わり目に一度使い切ってから充電し直すと状態を保ちやすくなります。
家族構成の変化で見直すもの
子どもの成長や家族の増減があった年は、中身を丸ごと見直すタイミングです。オムツのサイズが合わなくなっていたり、常備薬が本人の体格に合わなくなっていたりすることもあります。ペットがいる家庭では、フードやリードの予備も忘れずに用意しておきたいところ。人の防災グッズだけを更新して、ペット分が何年も手つかずというケースは意外とよく見かけます。
持ち出し袋チェックリスト
最低限そろえておきたいものを、リュック1つ分の目安としてまとめました。印刷して玄関に貼っておくと、家族の誰が見ても中身を確認できて便利です。

チェックリストのうち、懐中電灯とモバイルバッテリーは「すぐ手に取れる場所」に、非常食と水は「重いので下段」にというように収納場所も分けておくと、暗い中でも探しやすくなります。1つのポケットに詰め込みすぎず、用途ごとに小分けにしておくのがコツです。
収納場所は1か所に集めすぎない
持ち出し袋は玄関そばに置くのが基本ですが、リュック1つに全部を詰め込もうとすると重くなりすぎて、いざというときに持ち出せないことがあります。水や非常食などの重量があるものは別のケースに分け、両手を空けたいリュックには軽いものを中心に詰めるようにしたいところです。車を使う機会が多い家庭では、車内にも簡易セットを置いておくと、外出先で被災したときの備えになります。
情報収集の手段も一緒に確認しておく
停電時にスマートフォンの充電が切れると、情報収集の手段が一気に減ってしまいます。手回し充電のできるラジオを1台備えておくと、電池やバッテリーが尽きても最低限の情報は得られます。あわせて、離れて暮らす家族との連絡方法や集合場所を、年に一度は口頭で確認し合っておくと、いざというときに迷わずに済みます。
ハザードマップと避難場所は「保存」だけで終わらせない
自治体のハザードマップをスマートフォンに保存している人は多いのですが、実際に画面を開いて自宅からの避難経路を指でなぞってみたことがある人は意外と少ないものです。地図上の距離と、実際に歩いたときにかかる時間は感覚がずれやすく、夜間や雨の中では普段より時間がかかることもあります。年に一度、天気の良い日に家族で実際に歩いてみると、途中の道の傾斜や街灯の少ない区間など、地図だけでは分からない情報が見えてきます。
非常用トイレとペット用品も忘れずに
断水時に困りやすいのがトイレです。凝固剤タイプの非常用トイレは1人1日5回分を目安に、3日分で15回分程度を用意しておくと安心です。使用期限は3〜5年程度のものが多いため、水や非常食と同じタイミングで見直すと管理がまとめやすくなります。ペットのいる家庭では、療法食や薬を使っている場合、かかりつけの獣医に相談して1週間分程度の予備を確保しておくと、避難生活が長引いたときの安心材料になります。
見直しの日を先に決めてしまう
防災グッズの点検は「気づいたときにやろう」にしておくと、結局何年も手つかずになりがちです。防災の日である9月1日や、年末の大掃除のタイミングなど、毎年決まった日をあらかじめカレンダーに入れておくと、思い出すきっかけを自分で作れます。家族で分担して、水と非常食は自分、電池とモバイルバッテリーはパートナー、というように担当を決めておくのも、点検を続けやすくする工夫のひとつです。
まとめ
防災リュックの見直しは、身構えるほど大掛かりな作業ではありません。休日の30分程度で、期限切れのものを入れ替え、チェックリストと照らし合わせるだけで十分です。台風の進路予報が出てから慌てるのではなく、シーズンが本格化する前の今のうちに、中身を確認しておきましょう。


