エアコンだけをつけていても、部屋の一部だけがなかなか涼しくならない、逆に体が冷えすぎてしまう――そんな経験はないだろうか。実はエアコンと扇風機(サーキュレーター)を正しい組み合わせで使うと、同じ設定温度でも体感の涼しさが増し、結果的に電気代を抑えられることが分かっている。ここでは併用のコツを具体的に紹介する。
エアコン単体では「涼しさにムラ」ができやすい
冷たい空気は暖かい空気より重いため、エアコンから出た冷気は自然と床付近にたまりやすい。天井付近は暖かい空気が残ったままになり、同じ部屋の中でも足元は涼しいのに顔まわりは暑い、という「涼しさのムラ」が生まれる。この状態で設定温度をさらに下げてしまうと、電気代だけがかさんでいく。ムラを解消して空気を循環させることが、電気代を抑えながら涼しく過ごす近道になる。
扇風機・サーキュレーターの置き方の目安
エアコンと併用する場合、扇風機やサーキュレーターはエアコンの対角線上に置き、エアコンに向かって風を送るのが基本の配置だ。こうすることで、天井付近にたまった暖かい空気とエアコンからの冷気が部屋全体で混ざり合い、温度のムラが解消されやすくなる。扇風機を人に直接向けるのではなく、部屋の空気を回すイメージで使うのがポイントだ。首振り機能を使う場合は、真横ではなく斜め上に向けると、天井付近の空気も動かしやすくなる。

設定温度は1〜2度上げても体感は変わらない
環境省の省エネ資料などでも、エアコンの設定温度を1度上げると消費電力はおよそ10%前後抑えられる目安が示されている。扇風機を併用して空気を循環させれば、設定温度を26度から28度に上げても体感の涼しさはほとんど変わらないことが多い。「設定温度を下げる」のではなく「風を動かして涼しさを行き渡らせる」という発想に切り替えるだけで、無理なく電気代を抑えられる。
つけっぱなしと小まめなオンオフ、どちらが得か
短時間の外出であれば、エアコンをつけっぱなしにした方が電気代を抑えられる場合が多い。エアコンは運転開始直後、設定温度まで下げるために大きな電力を使うため、30分程度の外出でこまめに消してしまうと、再稼働時にかえって電力を消費してしまうことがある。目安としては、外出時間が30分〜1時間程度であればつけっぱなし、半日以上家を空けるならオフにする、という基準で使い分けるとよい。
まとめ
エアコンの設定温度を下げるだけが電気代対策ではない。扇風機やサーキュレーターを対角線上に置いて空気を循環させれば、設定温度を1〜2度上げても十分涼しく過ごせる。今日からできる工夫として、まずは扇風機の置き場所を見直すことから試してみてほしい。


