換毛期のブラッシング|秋に抜け毛が増える理由と毛のタイプ別の頻度・道具の選び方

ペットとの暮らし

秋になって、急に抜け毛が増えていませんか

朝晩が涼しくなってきたころから、床に落ちる毛の量が増えた、なでるたびに手に毛がつく、服やソファが毛だらけになる……。犬や猫と暮らしていると、この時期にそんな変化を感じることがあります。

その多くは、季節の変わり目に毛が生え替わる「換毛期(かんもうき)」によるものです。この記事では、秋に抜け毛が増える理由と、毛のタイプ別のブラッシングの頻度や道具の選び方、部屋を毛だらけにしないための工夫をまとめました。

秋の換毛期は「冬毛への準備」

換毛期は、一般的に年に2回、春(3〜6月ごろ)と秋(9〜11月ごろ)にやってきます。春は冬の間の厚い毛を落として夏毛に、秋は夏毛を落として、寒さに備えた密度の高い冬毛に生え替わる時期です。

生え替わりのきっかけになるのは、日照時間や気温の変化です。そのため、エアコンの効いた室内で過ごす時間が長い子は、換毛期がはっきりしなかったり、一年を通して少しずつ抜けたりすることもあります。

抜け毛が多いのは「ダブルコート」の犬・猫

抜け毛の量は、毛の構造によって大きく変わります。柴犬やポメラニアン、コーギーのように、硬い上毛(オーバーコート)の下に綿毛のような下毛(アンダーコート)がある「ダブルコート」の犬は、換毛期に下毛がごっそり抜けます。一方、トイプードルやマルチーズのような「シングルコート」の犬は、下毛が少ないぶん抜け毛は目立ちにくい傾向があります。

毛のタイプ別・ブラッシングの頻度と道具の目安

換毛期のブラッシングは、抜けた毛を早めに取り除くことが目的です。抜け毛を放っておくと毛玉になったり、皮膚の通気が悪くなったりするので、ふだんより回数を増やしてあげましょう。

毛のタイプ別・換毛期のブラッシング目安

ダブルコートの犬は、換毛期のピークには毎日5〜10分を目安にします。短い時間でも毎日続けるほうが、週末にまとめて長時間やるよりも抜け毛がたまりにくく、ペットの負担も少なくて済むからです。

ブラッシングの基本の手順

1. 手でなでて、毛と気持ちをほぐす

いきなりブラシを当てるのではなく、まずは手で体全体をなでて、毛のもつれや皮膚の様子を確認します。ペットにとっても「これから始まるよ」という合図になり、落ち着いてブラッシングを受け入れやすくなります。

2. スリッカーブラシで下毛をかき出す

スリッカーブラシは、細い金属のピンで抜けかけた下毛をかき出す道具です。毛の流れに沿って、手首の力を抜いて軽くとかすのがポイントです。ピンを皮膚に強く当てると、赤くなったり痛がったりする原因になるので、自分の腕に当ててみて痛くない程度の力加減を目安にしましょう。

3. コームで仕上げ、毛玉がないか確認する

最後にコーム(くし)を根元から通して、引っかかるところがないかを確かめます。耳の後ろ、脇の下、内股、お尻まわりは毛がこすれやすく、毛玉ができやすい場所です。コームが通らないほど固い毛玉は、無理にほぐさず、トリミングサロンに相談すると安心です。

嫌がるときは「部位を分けて短時間」で

ブラッシングを嫌がる子の場合は、「今日は背中だけ」「明日はお腹」というように、部位を分けて1回2〜3分で終えるのもひとつの方法です。終わったらほめたり、おやつをあげたりして、ブラッシングの時間をいい記憶にしていくと、少しずつ慣れていきます。

部屋を毛だらけにしないための工夫

  • ブラッシングは場所を決めて行う:玄関やベランダ、新聞紙やレジャーシートの上など、片づけやすい場所にすると掃除がラクになります
  • 床は掃除機の前にフローリングワイパー:先に掃除機をかけると排気で毛が舞い上がるため、ワイパーで集めてから吸うと効率的です
  • ソファや布製品はゴム手袋でなでる:ゴム手袋をはめて表面をなでると、繊維に絡んだ毛がまとまって取れます
  • 空気清浄機は床に近い位置に置く:抜け毛や細かい毛は床近くにたまりやすいため、低い位置のほうが吸い込みやすくなります

いつもと違う抜け方は、動物病院に相談を

換毛期の抜け毛は、体全体から均一に抜けるのが特徴です。もし、一部分だけ地肌が見えるほど毛が抜けている、皮膚が赤い、しきりにかゆがる、フケが急に増えた、といった様子があれば、換毛期以外の原因も考えられます。自己判断せず、早めにかかりつけの動物病院に相談してください。

ブラッシングは、こうした皮膚の変化に気づくきっかけにもなります。毎日触れているからこそ、小さな違いに気づけるのは、一緒に暮らす家族ならではです。

換毛期は、スキンシップを増やす季節

換毛期の抜け毛は大変ですが、裏を返せば、ペットとゆっくり触れ合う時間が自然と増える季節でもあります。1日5分のブラッシングを習慣にして、冬毛に生え替わるまでの1〜2か月を、気持ちよく乗り切っていきましょう。

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